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引っ越しの退去時は掃除をどこまでする?敷金と原状回復について

2018/12/28 ごみ屋敷

引っ越しの退去時に気になるのは、どこまで掃除をすればいいのかですよね。掃除次第では、敷金返還の金額も変わってくる可能性があります。掃除をしなくてはいけないと思いつつ、全部掃除するのは時間的にも難しいでしょう。そこで今回は、退去時にどこを重点的に掃除をすればいいのか、掃除のコツと合わせて紹介します。

敷金返還は現状回復ができるかどうかがポイント

引っ越しの退去時は、部屋の汚れ具合で敷金の金額が変わってきます。ポイントは「原状回復」しているかどうかです。では、原状回復とはどういった意味なのでしょうか。

現状回復とは?

原状回復は、部屋を元の状態に戻すことです。これは、借りる前の部屋に戻すというお意味ではありません。例えば、借り主が勝手にポスターや棚を壁に付けたりなど、過失や故意があったときのキズや損傷を復旧するということです。
ですから、長年住んでいる家の場合は、畳や壁の汚れは経年劣化もあるので借りる前の状態に完全に戻すということではありません。では、経年劣化もある部屋の掃除はどこまで行えばいいのでしょうか。

退去時の掃除はどこまで行えばいい?

退去時の掃除は、部屋を全部きれいにしなくてはと思っていませんか。原状回復でも説明した通り、部屋のすべてをきれいにする必要はありません。では、どういった条件の場合は借り主が掃除をしなければいけないのでしょうか。

故意・過失で部屋が汚れてしまった場合

窓の結露が影響でできたカビやシミは、借り主が掃除を怠ったことが影響しているのでできる範囲で掃除が必要です。しかし、部屋をリフォームするために部屋にくぎ穴を開けてしまった、タバコを吸ってヤニができてしまったといった場合は、自分たちでも元に戻すことが難しいため大家さんが業者に掃除を依頼することになります。

経年劣化による汚れや消耗の場合

経年劣化による汚れの場合は、借り主は対応しなくても問題ありません。例えば、フローリングや畳の変色は、日照によって影響していることがあるので修復しなくても敷金には影響しません。
フローリングや畳が汚れたからといって自己流の掃除をして、かえって状態を悪くしてしまうと原状回復義務が発生する可能性があるので注意しましょう。
このことは、賃貸住宅トラブル防止条例ガイドラインで定められています。何か特別な契約をしていない限り、このガイドラインが基準となります。

以下は貸し主が負担するものの一部です。故意に傷つけていなければ自分たちで修理や掃除をする必要はありません。

  • クロスの変色
  • フローリングや畳の変色
  • 電気ヤケ
  • カーペットのへこみ

掃除をする場合の抑えるべき3つのポイント

どこまで借り主が掃除をすればいいのかがわかったところで、次はどこを重点的に掃除すればいいのかそれぞれポイントを紹介します。

お風呂やトイレ、洗面台などの水回りの掃除

水回りは汚れやすく、目立つため敷金に返還金額にも影響してきます。掃除は必ず行いましょう。この章ではそれぞれの掃除ポイントをまとめています。

お風呂の掃除ポイント

お風呂には水垢や黒カビ、ピンクヌメリなど汚れが溜まりやすい場所です。掃除のポイントは、汚れの目立つ部分を無くすことです。例えば、黒カビや鏡の水垢など目に付きやすい場所はカビ取り剤や中性洗剤を使って落としましょう。頑固なカビは、専用のカビ取り剤を使ってしばらく置いておくだけで簡単に落とせます。

トイレの掃除ポイント

トイレは水垢や黒ずみなど目立ちやすい部分です。そのままにするのではなく、退去時にはこれらを取っておきましょう。水垢であれば市販の洗剤を使って汚れを落とせます。タンクの外側の汚れはメラミンスポンジを使うとゴシゴシこすらずに簡単に落ちます。

洗面台の掃除ポイント

ピカピカにする必要はありませんが、目立つ汚れは掃除しておくことが大切です。水垢はメラミンスポンジや市販の洗剤を使うことで汚れを落とせます。
カビが発生している場合は、カビ取り剤をかけて置いておけばある程度、きれいに落とすことが可能です。ヘアピンやカミソリのサビが発生している場合は、お風呂場で使用するクリームクレンザーを使って落としましょう。

油汚れの多いキッチン周り

油ハネや煮こぼれなど頑固な汚れが付きやすいキッチン周りは、ガスコンロや壁の汚れが取りにくければ、重曹スプレーがおすすめです。

重曹スプレーの作り方

  1. 水100mlに対して重曹小さじ1杯(5ml)を混ぜる
  2. スプレーボトルに入れ替え、汚れている部分に吹きかける

重曹スプレーでも落とせない場合は、キッチンペーパーに洗剤を付けて汚れている部分にかぶせてしばらく時間をおけば汚れが浮き取りやすくなります。

床や壁の傷やへこみ

画びょうやクギの跡は、市販にパテが売っているので小さい穴であれば埋めることでキズが目立たなくなります。床を擦ってしまい汚れている場合は、床専用のクレヨンがあるので補修しましょう。

プロの力が必要な掃除の場所

退去時の掃除は自分たちで行うのが基本ですが、どうしても出来ない場所もあります。その場合は無理矢理掃除をするのではなく、できる範囲で掃除しましょう。

タバコのヤニ

タバコのヤニや臭いは、自分で掃除して落とそうとしても中々難しいのが現状です。市販でヤニを落とす洗剤が売っていますが、掃除をして壁の一部が色が抜け落ちてしまえば壁紙の張替え費用を求められます。
長く済んでいれば汚れはタバコだけでなく経年劣化もあるので、入居者負担は減ります。しかし、1〜2年で退去した場合、退去時に壁の張替え費用の負担を求められることがあります。

換気扇などの細かいパーツの汚れ

換気扇は重曹スプレーを使ってスポンジや歯ブラシで磨くとある程度の汚れは落とすことができます。しかし、細かいパーツの汚れはどうしても自分達だけでは難しいです。ですから、換気扇の掃除は大まかなところは自分たちで行い、あとはプロに任せましょう。

退去時の掃除はポイントを抑えて効率的に!

敷金返還のため退去時に、隅々まで無理にきれいにする必要はありません。経年劣化で仕方のない汚れを掃除すればかえって悪化し、費用の負担を求められる可能性も考えられます。今回紹介したポイントを抑えることで、引っ越しで忙しくても掃除を効率的に進められます。計画的に手続きや掃除を行い、スムーズに退去できるようにしましょう。

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